毎月1日は、地元の氏神様へお礼に行くのが良いと本で読んだので、6月1日は週末だったこともあり行ってきました。
今回は茨城県神栖市にある「息栖神社」です。
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息栖(いきす)神社とはどんな神社?
息栖(いきす)神社は、茨城県神栖(かみす)市にあり、鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)、香取神宮(千葉県香取市)とともに東国三社(とうごくさんじゃ)と呼ばれています。
息栖神社は平城天皇の代(西暦806年)奈良時代に、遷宮されている歴史のある神社なんですね。
古くから信仰を集めていて、関東以北の人は伊勢に参宮したのち、みそぎの「下三宮巡り」と称してこの三社を参拝したと言われています。
息栖神社のご利益・御神体
息栖神社は、岐神(くなどのかみ)を主神とし、相殿に天鳥船神(あめのとりふねのかみ)、住吉三神が祀られています。
岐神(くなどのかみ)は井戸の神様であり道行きを守る神様でもあります。
かつては霞ヶ浦のそばだったいということもあるし、水運の神様でもあったのでしょうね。
この息栖河岸には東国三社参詣の人々や、下利根川地方に観光に来た人たちが遊覧する船がたくさんついたんだそうです。
これらの観光客を乗せて利根川を上下した「木下茶船」(きおろしちゃぶね)と呼ばれた乗合船・遊覧船がありました。
そう言えば、かつては息栖神社の前には旅館がありました。今はもう閉店してしまってますが。
今では水運祈願とともに、境内の裏のほうで自動車の交通安全祈願もしてもらえます。
また一の鳥居そばにある忍潮井(おしおい)も、パワースポットとして有名です。
住吉三神は航海の神様です。
天鳥船神(あめのとりふねのかみ)は交通守護の神様で、天照大神の命でやってきた鹿島大神の道案内を努めた神様です。
鹿島神宮の神様と、香取神宮の神様、両方の神様の道案内をした縁で、この地に祀られたと言われていて、そのため関東三社と呼ばれます。
息栖神社の社殿
昭和35年の失火で社殿が消失したため、現在の社殿は昭和36年に建て直されたコンクリート製です。
鹿島神宮と香取神宮に比べると、とてもこじんまりとした社殿です。
しかし、基礎となっていた礎石が本殿の左に置かれています。
息栖神社の社殿は、876年、1704年、1723年、1848年の4回建て替えられていて、いずれかの時代の礎石なのだそうです。
その昔は、この地域から北は「蝦夷地(えぞち)」と呼ばれていて、奈良を中心とする大和(やまと)と敵対する勢力の地域でした。
そのため、最前線を守る「防人(さきもり)」達が、必勝や安全を祈願してお参りしたのが東国三社。
だから、東国三社は戦いの神様でもあるんですよ。
息栖神社の御朱印
息栖神社の御朱印は、右下に三笠宮崇仁親王から拝領した水晶印が押されてるもの。
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御朱印をもらうには、本殿の左にある社務所にお伺いします。
ただ、ここは普段はあまり賑わってない(失礼)神社なため、社務所に人がいないことも多いです。
今はパワースポットブームやオガタマノキの観光で、来訪者が多くなってますね。元日でもこんなに人がいることがなかったと地元民はひそかに思っています(笑)
息栖神社の御朱印をもらう社務所の時間
社務所は本殿を見て左側です。お守りやおみくじもこちらで。
平日に訪れる時は、事前に確認したほうが無難かもしれません。
問合せ先 | 息栖神社社務所 TEL:0299-92-2300 |
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社務所 開設時間 | 午前8時30分~午後4時 |
御朱印 受付時間 | 午前9時~午後3時30分 |
息栖神社のお守り
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東国三社のお守りは、3箇所全部回るとコンプリートする作りになってるんですね。
こういう企画があるなら、ちゃんと社務所に行けばよかった。次は集めようと思います。
息栖神社の見どころ
息栖神社の見どころをまとめました。
1円玉のイラストにもなっている「オガタマノキ」
1円玉の表面に描かれているのが「オガタマノキ」です。
その木が境内にあります。5月〜6月にかけて花をつけていて、6月1日に訪れたときには、オガタマノキの花がちょうど咲いているところでした。
甘くて良い香りがします。
テレビでも取り上げられたらしく、普段見かけたことがなかった観光バスで観光客がたくさんいらしていて、神職の方がせっせと説明をしてくださいっていました。
神門
息栖神社の本殿は家事で消失しましたが、神門は江戸時代の弘化4年(1847年)の造営時のものです。
忍潮井
一の鳥居の下にあるのが「忍潮井(おしおい)」という井戸です。
ここから湧き出す水は汽水域(海水が混ざる流域)の川の水と混ざることがなく、こんこんと湧いているそう。
2つの井戸があり、それぞれの井戸の中に小さな鳥居が建てられています。
水底を覗くと二つの井戸があり、なかに瓶(かめ)がうっすらと見えます。
この二つの瓶は「男瓶(おがめ)」と「女瓶(めがめ)」と呼ばれ、1000年以上もの間、清水を湧き出し続けてきたとされています。
しかもこの水には、女瓶の水を男性が、男瓶の水を女性が飲むと二人は結ばれるという言い伝えがあり、縁結びのご利益もあるパワースポット。
この忍潮井は、伊勢(三重)の明星井(あけぼのい)、山城(京都)の直井と並び、日本三霊泉の一つです。
ただ、残念ながら現在忍潮井の水を直接飲むことはできません。
境内の手水舎の奥にある湧き水は、忍潮井と同じ清水で、お水取りをすることができるそうですよ。
神門手前の左側にあるのが、手水舎です。龍の口から水がでています。
御神木「夫婦杉」
稲荷神社
赤い頭巾が可愛いけれど、顔つきは凛々しい狐様が並ぶ稲荷神社。二ノ鳥居を入ってすぐ左側にあります。
緑の桜「御衣黄(ぎょいこう)」
御衣黄(ぎょいこう)という桜は、ソメイヨシノが散った後、4月中旬~下旬頃に咲きます。
サトザクラの品種の1つで、開花したばかりの花は淡い緑色、そこから徐々に黄色に変化していき、やがて花びらの中心部が赤く染まっていくのが特徴です。
こちらがぎょいこうの花。確かに緑の花びらですね。
画像出典:庭木図鑑植木ペディア
力石
力比べに使ったとされる大きな石。
となりには松尾芭蕉の句碑があります。
息栖神社へのアクセス
所在地 | 茨城県神栖市息栖2882 |
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問合せ先 | 息栖神社社務所 TEL:0299-92-2300 |
社務所開設時間 | 午前8時30分~午後4時 |
御朱印受付時間 | 午前9時~午後3時30分 |
駐車場 | 有り ※大型バス可、台数に限りあり |
アクセス | <東京方面より高速バス利用の場合> JR東京駅八重洲南口より高速バスかしま号(鹿島神宮駅行き)で1時間30分、「鹿島セントラルホテル」停留所下車~タクシーで5分、または徒歩30分 ※最短10分間隔で運行、東京からのアクセスに大変便利です。 <電車利用の場合> <車利用の場合> 水戸方面より国道51号~124号・県道44号、1時間30分 ※鹿島・香取神宮へは車でそれぞれ20分です。 |
息栖神社の駐車場
息栖神社に駐車場は2箇所です。
二ノ鳥居の左右にあり、左は小さいですが、右側の砂利の駐車場は、大型観光バスが2台と、普通車が周囲にとめられます。
社殿と反対に歩くと一の鳥居と忍潮井がありますので、足を伸ばして見てくださいね。